gと烙印(@アニメてにをは)

ジブリにまつわる回想、考察を書いていきます。

【質問箱】RE10

質問箱のサービスに寄せられた質問をこちらのブログサービスにてお答えします。 【質問】 ジブリ作品でたびたび話題になる「ジブリ飯」。私は風立ちぬのサバの味噌煮が御気に入りですが、石曽根さんのお気に入りはありますか? 【答え】 わたしも『風立ちぬ…

gと烙印/村塾編~【3ー1】村塾の始まり(1)

月があらたまり、望が大学四年生になった四月、武蔵野横手塾は始まった。 gのスタジオ内にある会議室で毎週土曜日、夕方からその塾は行われた。面接試験で望がはじめてスタジオを訪れたとき、ひえびえすような気持ちで一段一段のぼっていた階段の、その踊り…

【質問箱】RE~その9

【質問】 作業してる時ってどんな音楽を聴きますか?】 【答え】 ジブリにいたときのことをお聞きですよね? 部署によって違います。撮影、仕上げ、制作デスクは音楽を聴かずに仕事をしています。 作画だけ特殊ですね。 みな、イヤフォンをして(当時はCDプ…

【ネットの記事、ぼくはこう思いました】

準備中 元記事はこちら。 【ネットの記事、採録しておきますね】 - gと烙印(@アニメてにをは) 本人の立場で書き直した記事はこちら。 【ネットの記事、書き直してみますね】 - gと烙印(@アニメてにをは)

【ネットの記事、書き直してみますね】

準備中 元記事はこちら。 animeteniwoha.hatenablog.com

【ネットの記事、採録しておきますね】

ぼくのツイッターアカウントが急浮上したのに目をつけた記者が書いた文章を、記録として採録しておきます。 ◆この記事の発表が6月6日(月)となっている。ジブリ関連の資料を公開して、急激な形でアカウントに動きが走ったのが5月28日(土)だった。それから…

gと烙印/村塾編~【2】面接

ああ、あそこが名高い「水槽」と呼ばれる、プロデューサー専用の部屋だなと望は気づいた。 野宮氏はガラスの扉を開けて中に声を掛けると、「水槽」の中で喋っていた二人の男性が話を中断して野宮氏を見た。望は遠くから、朴監督と鱸木プロデューサーだ、と認…

gと烙印/村塾編~【1】応募

その運命的な八百字を望【のぞむ】はどれほどの覚悟を秘めて書いたのか、今となっては不確かだ。 大学三年の終わり、春休み、望は青梅の宿泊施設付の研修センターにいた。二段ベッドが並ぶ八人部屋の一室で仲間たちがとうに眠っているなか、もうすぐ朝があけ…

gと烙印/村塾編~00【前書き】

物語『gと烙印/村塾編』をお届けします。 ◆ この物語は、わたしがジブリに入社するきっかけになった、アニメ演出家養成塾《東小金井村塾》での経験を《半ば・虚構化》して語ったものです。 ◆ 東小金井村塾はスタジオジブリが開いた若者向けのアニメ塾でした…

【質問箱】RE~その8(第70問目)で終わりです

最後の70問目だけ、異常に長い回答になってしまったので、この質疑だけで項目「その8」にします。このだらだらと、終わりの見えない、迷路のような文章が、ぼくのブログ記事の特徴です。なんとか辛抱して読んでみての感想をお聞かせ願えたら、幸いです。 ★…

【質問箱】RE~その7

「質問箱」に集まった質問とその回答、その7です。今回ぼくにとって(いい意味で)突き刺さる質問が、最後にまとまって来ましたね。 【前回の、その6はこちら】 animeteniwoha.hatenablog.com ★質問61表現すること、とはどういう事だと思いますか? ■回…

【質問箱】RE~その6

「質問箱」に集まった質問とその回答、その6です。当日(頭が疲れて)答えられなかった・大事な質問にも答えて始めています。問題発言もちらほら。 【前回の、その5はこちら】 animeteniwoha.hatenablog.com ★質問51アニメーター不足が慢性的に問題視さ…

【質問箱】RE~その5

「質問箱」に集まった質問とその回答、その5です。 そろそろ本領発揮な回答も出て来ました。 【前回の、その4はこちら】 animeteniwoha.hatenablog.com ★質問41大友克洋さんのAKIRAについてもしご覧になっていれば印象を聞きたいです。 ■回答41ここで…

【質問箱】RE~その4

「質問箱」に集まった質問とその回答、その4です。回答によってはけっこう増補していたり。実況で読んだひとも楽しめるかもしれません。 【前回の、その3はこちら】 animeteniwoha.hatenablog.com ★質問31石曽根さんや宮崎さん、鈴木さんやジブリスタッ…

【質問箱】RE~その3

「質問箱」に集まった質問とその回答、その3です。回答は書き直しのものもあるので、油断しないでよく読むと何か発見があるかもしれません。 【前回の、その2はこちら】 animeteniwoha.hatenablog.com ★質問21絵が描けないけれど、アニメの制作に関わる…

【質問箱】RE~その2

「質問箱」に集まった質問とその答え、その2です。 その1はこちら。 【質問箱】RE~その1 - gと烙印(@アニメてにをは) ★質問11石曽根オールタイムベストを教えてください。また宮崎さんや高畑さんがオススメしていた作品などがあれば教えてください…

【質問箱】RE~その1

ぼくのツイッター上( @animeteniwoha )で質問箱に集まった質問とその回答をまとめて載せます。その第一弾。 質問箱をやろうとしたぼくの動機は、「フォローしてる皆さんは、ぼくに対しどんな角度から興味を持っているのだろう?」という関心があり、今後の…

【ジブリの給与明細について】その1~観光スポットになって

★はじまりはじまりぼくがツイッターであげたジブリの(25年前の)給与明細が、ネット上ですこし話題のようです。この件でぼくが経験したことを、いくつか書いていこうと思います。これはその第1弾。 問題となった記事のyahoo版がこちら。 news.yahoo.co.jp …

gと烙印:第13話~学会、論文、同級会、そしてジブリ。貼り雑ぜ帳

0.贅言 フェイスブックの投稿はなるべく控えている。 インタラクティブ新メディアが現れる度、いっとき依存症になると経験上痛感しているので、手控えている。 投稿モノを書いてもすぐにはアップせず冷却期間をおいたりしているが、浅はかさが時とともに目…

gと烙印:第5話~見世物になること

1. 先日東京へ行った。【2010年代前半のこと】 札幌時代の恩師・亀井秀雄氏が東京で講演することになり、駆けつけたのだ。 講演会は終わり、打ち上げに参加した。主催者や関係者の大学教員、出版社の社長、社員らがいた。 何らその筋の肩書きのないぼくは…

gと烙印:第34話~高畑さん、宮崎さん思い出ひとつ

1.高畑さんの「知」の限界 高畑勲さんの死から一ヶ月。様々な媒体で追悼記事が出た。(でも本格的な論考が出るのはまだ先だろう。) そういう追悼記事を見ながら印象に残ったのは「知性と教養の人」というフレーズだった。 高畑さんは確かに周りのアニメ人…

gと烙印:第15話~高畑さんの本領それから塗り絵(その5)

その5 それまでの制作過程で、セルというのは、塵をなるべく残さないよう、まして傷などつけてはいけない、デリケートに扱う物品だった。 仕上げ部門がちゃんと仕上げたセル画は絵の具が繊細に塗られ、パラフィン紙でカバーしてあり、演出助手としての仕事…

gと烙印:第15話~高畑さんの本領それから塗り絵(その4)

その4 アニメ素材の出来上がり順番は、作画→セル画→(+背景)→撮影→音入れ+編集→完成+ゼロ号試写→劇場公開、と大雑把に言えばそうなる。 だから公開が迫った締め切り間際になると、作画は(ようやっと)全部終了しているのに、順番として後のほうの仕事…

gと烙印:第15話~高畑さんの本領それから塗り絵(その3)

その3 ロードショーするにあたって、製作費何十億円、何百億円と大仰にうたう。 ジブリの作品もそうだ。 ジブリの場合、その何十億円の内訳は人件費と設備維持費だ。 毎月毎月人件費と設備維持でだいたい一億円かかる。 だからジブリの場合、その作品に何十…

gと烙印:第15話~高畑さんの本領それから塗り絵(その2)

その2 宮崎さんの作品もウェルメイドなものだ。効果のほどがきちんと観る者に伝わる。スタッフも一緒に作っていてその効果のほどが伝わる。作っているときすれ違うのは上手下手の領域だ。 だから作っているときも既視感がある。「よく出来ているけど、何だ…

gと烙印:第15話~高畑さんの本領それから塗り絵(その1)

その1 高畑勲さんの『かぐや姫の物語』が公開延期されていて、先日始まった。まだ観に行ってない。 この作品は何回延期されたのだろう。夏頃に、秋に延期されると耳にして、『風立ちぬ』を観に行った予告編だったろうか、秋の初旬にやるようなテロップが出…

gと烙印:第2話~語り直し(オリジナル全長版)

【この文章は十数年前、ごく仲間内に見せるために書きかけた「gと烙印」の、もうひとつの書き出し。でもその計画は未完になりました。というのも、ここまで書いた時点で僕はその仲間内である大学院から追放されてしまったからです。【ブログでの書き出しとは…

gと烙印:第102話(全長版)~至上の《自己承認》

★フェイスブック上でプライベートな形で書いた回想記「烙印」は全部で三十数話ある。 一回一回の分量は長くて、今後このブログで掲載するにしても、全文オリジナルで一度掲載すると同時に、読みやすいように何回かに分けて掲載してもみようと考えています。 …

gと烙印:第102話~至上の自己承認(その5)

それから25年。 わたしは今度は論考という形でジブリに接触した。 その論考では誰も描いたことのない《宮崎駿(作品)像》が提示されたと自負しています。 25年前、「東小金井村塾」という場を介して、従来の形にない形でジブリに対した結果、ジブリに迎え入…

gと烙印:第102話~至上の自己承認(その4)

しかもこの論考は奇妙にもジブリのお膝元にあたるジブリの広報誌「熱風」に連載されることになりました。 まったく無名の新人が雑誌「熱風」に連載を持つ異例の事態。 宮崎駿さんに見出されて若手演出家候補《逸材くん》としてジブリに雇われたような現象が…